Y-HOUSEの完成見学会に来られたDさんの依頼で、現在、超ローコストでの高断熱・高気密住宅の設計に入っています。
かなり厳しい予算なのですが、前に一度、賃貸住宅でのローコスト+外断熱の高断熱・高気密住宅の企画にトライしたことも有り、このとき考えた単純正方形、総2階建てのプランであればなんとかなるんじゃないかと踏んで設計スタートとなりました。
プランの方もだいたい固まり、今日は敷地の地盤調査に立ち会ってきました。

調査会社はいつも頼んでいる岡山の
フジタ地質。
構造設計やってる高校時代の同級生に地質調査会社のお勧めを聞いたところ、「一番安い訳じゃないが、ちゃんとやってくれて信用できる」って教えられ、以後ずっと依頼しています。
この日来てくれたのは、ベテランらしい守屋さんと新人の竹本さん。
建物の配置に合わせて、建物の4隅と中央でデータを取ります。
まずは新人にコツを教えながら守屋さんが測定。
今回の敷地は10年程前に造成したという田んぼの中の造成地。造成後結構時間が経っているので表面はかなり締まっていそうですが、元が田んぼであれば粘土層が心配、、、、、
と、思っていたのですが、1カ所めの調査では、表面から1.0m~1.5mくらいのところにやや柔らかい地層が有り、その下はロッドが貫入しない程の砂礫層。
やや緩い層も(正確には後ほどの調査結果書で判定するけれど) 「4t~5t(40~50kN/m2)ぐらいはありそう」 とのことで一安心。

平地の造成地なので、2カ所めの結果も1カ所目とほとんど同じ結果。(分かりやすい敷地!)ちょうど新人の練習にはもってこいの敷地条件ですね。
で、3カ所めからは機械での調査の方は新人に任せ、守屋さんは地質の確認の為の穴堀に突入。
住宅で行う地質調査は「スウェーデン式サンプリング調査」という方式。
重りをかけながら、先端が矢じりになったロッドを回転させて貫入させ、ロッドにかかる抵抗を測定していく調査方法です。
「スウェーデン式サンプリング調査」の欠点は、単純にロッドを入れていくだけなので、土のサンプルが得られないこと。その欠点を補う為に実際に掘って、土の種類を確認する必要があります。

見ていると、表土の下は結構堅い砂礫。鉄棒で崩し、ショベルとこの土を挟む道具でなんとか掘り進みます。(ここが一番しんどそう!)

50cmくらい掘ったところで、砂の層に変化。

砂は結構楽そうですね。でもこの道具では1mくらいまでが限界。

次は、スクリューのついたロッドにハンドルを付けたものをねじ込んでいきます。

作業開始から40分くらいで試験堀りが完了。
A:表土
B:表土から50cmくらいまでの砂礫(造成時の埋め戻し土)
C:50cm~1.5mまでの砂質土
のサンプルが得られました。やや緩い層も、沈下の心配のある粘度層ではないのでまずは安心。
(田んぼを造成したものと思っていましたが、どうやらここは田んぼには使われていなかった様ですね。・・土はそんなことも教えてくれます。)
機械で得たデータと、この実際の土の確認を合わせて後日の地質の判定となります。
費用は掛かりますが、地質の調査はとても重要だと思っています。
限られた予算の工事で、確認するのは怖いけれども、いくらすまいの上物を強くしても、地盤が緩くては元も子もないですからね。
(でも、地盤が悪かったらどうしよう・・・・予算無いのに!・・・正直いつもビビってます(・・,) )
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