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薪ストーブの内装制限 

前にこのブログで薪ストーブの話題を取り上げたとき、内装制限について少し書いたことがあります。

今までは、薪ストーブは「直火を使う」ということでガスコンロなどを使う台所などと同じ様に、それを使う部屋の壁と天井を燃えにくい「準不燃材料」という材料にしなければいけませんでした。(壁や天井に木を張る・・・っていうのは御法度!)

でも、今は亡き有名建築家の設計した代表作品の写真に、ゆったりとした気持ちの良さそうなリビングに薪ストーブがあり、壁や天井には部屋の雰囲気に合った木を張ってある、、、って云うのは学生時代の授業でも良く見せられてきたような・・・
最近でも建築雑誌を見れば薪ストーブを置いた部屋で天井に木を張っている写真はよく見ますよねえ!
(まあ、不燃化の処理をした木材を使えば可能ですが、、、普通そこまでしないよな)

一部の自治体では「薪ストーブは冬の間だけしか使わないからコンロと同じ扱いにはしなくていいよ」ってことで、内装制限不要って云うのがブログに書いていましたが(基準法の問題なんだからそんな運用、いいんだろうか??って気もしますが)、このあたりの行政庁では薪ストーブもペレットストーブも「火気使用室になります!」で取り扱われてきました。

で、薪ストーブを置く部屋の天井に木を張りたかったら、皆さん検査後にストーブを設置していたようです。
(中には、検査時にストーブを設置しておいて、検査で指摘され、「これはストーブではありません。インテリアです!」って云って検査官にOKさせた。っていう話を聞いたことはありますが、、、、(まさに豪腕! ゴリ押し?))

先のブログの前、国土交通省でこの内装制限の緩和案についてパブリックコメントを募集しており、告示案では天井については「難撚材料」って言葉が残っており、「木でもいいんじゃないか」って意見を送ったのを覚えています。

その内装制限の緩和が平成21年2月27日に公布され、この4月1日から施行されました。
準不燃材料でした内装の仕上げに準ずる仕上げを定める告示

住宅で使うコンロやストーブ、暖炉の周辺の壁・天井の仕上を、前は一律「準不燃材料」としていましたが、コンロやストーブ、暖炉それぞれの燃焼部からの距離によって、燃焼部分に近いところは「特定不燃材料」に格上げし、それ以外の部分は「難撚材料等」でいいよ。ってことになりました。

ややこしいなあ、、、燃焼部分に近いところ「不燃材料」なら単純だが「特定」が付くと、、、要はH12建告1400で指定している不燃材料かなあ?(認定品は不可?)どっかで見た言葉の気がするが、、?いや、違う。確か、告示で指定してるのは「法定不燃材料」だ!、、

(この後、ふと思って新しい告示を再読。・・・分かった。この告示で作った言葉だ!上の<H12建告1400>の内の一部の材料だ!アルミとガラスはダメよ。だって!・・・・ややこしい(;>_<;) )

パブリックコメントで私が指摘した「木材の使用」については、抜け道が用意されており、
難燃材料でした内装の仕上げに準ずる仕上げを定める件

「難撚材料等」
として、壁・天井にこの告示の第一第二号の木材等(木材、合板、構造用パネル、パーティクルボード若しくは繊維版、又は木材等及び難燃材料)が使えるそうなので、ストーブから離れた部分に付いては木材を張ってもOK!!

でも、このストーブからどれだけ近いところを不燃にしなくちゃいけないか・・・
この計算式が????難しい!!
さっぱり分からんぞ!!
告示の条文、意味の通った日本語になっているのかどうか、、、さえも分からない!!
なんでこんなややこしい書き方をするんだあ~!!

<一部抜粋 解読チャレンジ大歓迎!>
イ ストーブ等の水平投影外周線の各点(当該水平投影外周線が頂点を有する場合にあっては、当該頂点を除く。)における法線に垂直な平面であって当該各点からの最短距離が次の表に掲げる式によって計算したストーブ等可燃物燃焼水平距離である点を含むもので囲まれた部分のうち、当該ストーブ等の表面の各点について、当該各点を垂直上方に次の(1)の規定により計算したストーブ等可燃物燃焼垂直距離だけ移動したときにできる軌跡上の各点(以下この号において単に「軌跡上の各点」という。)を、水平方向に次の(2)の規定により計算したストーブ等可燃物燃焼基準距離だけ移動したときにできる軌跡の範囲内の部分(回り縁、窓台その他これらに類する部分を含む場合にあっては、当該部分の仕上げを特定不燃材料でしたものに限る。以下この号において「ストーブ等可燃物燃焼部分」という。)の間柱及び下地を特定不燃材料とした場合(ロの場合を除く。) 次の(3)及び(4)に掲げる材料の組合せであること。

((1),(2)の計算式は省略・・・頭が痛くなりそう)

(3)ストーブ等可燃物燃焼部分の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げにあっては、特定不燃材料ですること。
(4) (3)に掲げる部分以外の部分の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げにあっては、難燃材料等ですること。

(数Ⅲぐらいの意地悪文章問題か難解物理学の応用問題を思い出すような、、、、)
日本の建築士は世界一難解な法文に付き合わされていると思います(;>_<;) 、、、、


PS.
学生時代に勉強した大先生の、薪ストーブの似合う超有名別荘。
基準法の履歴を調べてみると、火気使用室の内装制限は昭和46年(1971年)施行ですね。
軽井沢の山荘(1962年)はOKなんだ!

<ここに動画を入れてたけど、、見れなくなっていたので、残念ながら削除しました>



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[ 2009/04/03 13:33 ] 薪ストーブ | TB(0) | CM(1)
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