「3月の雨は花の父母(ちちはは)」とか。ここのところ雨が続きますが、きっと、春になれば多くの花が楽しめそうですね。
そんな3月の初め、雨の合間を縫ってH邸-ゲストハウスの棟上げが行われました。

H邸-ゲストハウスは、30坪ちょっとの平家の建物。
通常なら早いうちに骨組みも完成し、屋根の仕舞、ひょっとすると通気垂木なんかも出来てしまう規模、、、
(
D-HOUSEなどは、2階建てにも関わらず、屋根の構造用合板⇒通気垂木⇒野地板 まで出来てしまいましたからね)
しかし、そうはいきそうにない今回のH邸・・・・
方形屋根で、しかも中央に柱を建てない構造、つまり、完成すれば柱のない大空間が生まれるということ!!
そのために普段はあまり見かけないこんな部材も用意されています。

左は垂木ですが、方形の四隅の棟に取付けるため、斜めにカットされているのが分かりますね。
右は四隅の棟を、角の柱だけでなく、梁にも荷重を伝えるために鉄骨を加工して造った部材。火打の役目も兼ねています。(通常の木製の火打では、水平に取付ける必要があり、室内に見えてしまいます。鉄骨で屋根勾配に合わせて斜めにすることで、火打を隠すことも狙っています)

四隅の柱のうち、1本は独立柱。
120x180の柱の柱脚の固定にDボルト2本を入れたのですが、、、、、やはり2本は入れにくいようで、、、、結構悪戦苦闘、、、、

いよいよ、大スパンの方形棟梁の取付け。鉄骨を先にセットしておくのかと思っていましたが、先に木製の梁を付けた方がいいとの棟梁の判断のようです。(このへんは任しておかなきゃ、こちらでは分からない!)
2本の梁を、あらかじめスチールのプレートで合体させ、1本の梁として取付けていきます。

1セットとして取付けた梁の頂部に、残りの隅棟を取付けていきます。


頂部はスチールのプレートを梁で挟み込み、ボルトで固定。
頂部の角度が開かない様に剛接合に近い納まりとしています。(木材の場合、木にめり込むこともあるので、完全な剛接合は無理なのですが、、、それへの備えとしても、以下の鉄骨の受材に期待しています)
隅棟を取付けてから受材の鉄骨部材を差し込んでいきます。

1カ所目は結構苦労していましたが、2カ所目からはコツが分かったのか、比較的楽にセットできた様です。
四隅の鉄骨火打も無事セットでき、母屋を1本入れて垂木の取付けに入りました。
今回ピンクのシートは、このブログでも良くご紹介している先張り気密シート。
後からでは途切れてしまう箇所に、先にシートを挟んでおき、後から張るシートとテープで止めることにより気密性を確保します。
北海道・東北といった寒い地域では、家の内部に張る気密シートで気密を確保するため、他の色々な部分に先張り気密シートが必要ですが、温暖地域のこの建物では基本的な気密は外部に張る合板で確保する仕様としています。
内部のシートは、室内の水蒸気が断熱材の部分に入らない様にするための「防湿」の役割程度で十分。
そのため、後でシートの途切れやすいこの部分にのみ、先張りシートを張ることにしています。

右が母屋。結構高さのあるゲストハウスですが、母屋とのスケール感はちょうどいい高さになりました。

大半の垂木が取付けられたところで本日の作業は終了。


実はこの建物、手前の方形屋根の部分を強調するため、奥の寄せ棟部分は高さも勾配も変えています。
そのため、勾配の変わる屋根がぶつかる、谷の部分の勾配を決めるのが非常に難しい!!
垂木を取付けながら勾配を現場で合わせようとしたのでしょうが、、、、今からその作業をやるにはちょっと時間が遅すぎ、、、、、、
で、いつもよりもちょっと早いですが、この時点での作業終了となった様ですね。
でも、いよいよ形になったH邸-ゲストハウス。
来週から本格的な工事が始まります。
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