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新住協講習会 

先日、こんな講習を聞きに大阪まで出かけてきました。


講習会

このブログでも登場したことのある「新住協(NPO新木造住宅技術研究協議会)」主催の、高断熱・高気密の手法と改修工事による高断熱化、そして熱損失係数などを手軽に計算できる QPEX というソフトの説明会です。


新築の場合の高断熱・高気密工事の仕様については、普段からこの新住協の手法を参考にさせて頂いていますが、今回の、改修工事への応用については、まだまだ自信が無かったので今回の講習は大いに参考になりました。


簡単に説明すると、改修のポイントは、気流止め!!

写真が切れていて見にくいですが、通常の既存住宅のグラスウールの入れ方は写真左の図面。
50mm程度のグラスウールが外壁側に押し込まれていて、グラスウールと内側仕上材の隙間を、床下から天井まで空気が流れる構造です。

グラスウールは静止した空気の中でしか性能を発揮できず、これだとグラスウールの性能なんて何の価値もない状態。
さらに壁の中の空気の流れに、部屋の水蒸気が吸い込まれ、壁の中や屋根面での結露を助長してしまいます。
断熱改修
改修のポイントは、壁の上部と下部に通気止めを設置すること。
通気止めによって壁内の上昇気流を止め、50mmの断熱材でもその性能を100%発揮させてやれば、結構暖かくなるとのこと。

さらにこの通気止めを圧縮したグラスウールを使って、写真右の図の様に入れてやれば、壁の上下は十分な断熱性のを得ることになり、全体としてみれば、50mmしか断熱材の入っていないのは壁の中央のわずかな部分だけになる、、、、、結構うまいやり方だなと感心!


この壁の上下に入れる通気止めの断熱材、最初は現場で一つずつ袋に詰めていた様ですが、最近はメーカーを巻き込み、工場生産(工場でも手作業の為、結構高いとか、、、)してもらう様になっている様。
これなら使えそう。
GW1 GW2
かなり圧縮して梱包されていますが、もっと薄くないと入らない場合は掃除機を使って2cmぐらいまで圧縮できます。


ポイントになる断熱材の入れ方、気密の取り方
結構有意義な講習会でした。

ただ、大阪は遠いなあ、、、、、中国地方でもやってくれればいいのに、、、
まあ、今回は新住協会員向けの講習がメインということで、会員のいない地方では無理、、、、
(そろそろ会員になろうかな、、、)



岐阜の方の会員の工務店から送られた写真ってのも紹介されてました、、が
この完璧なグラスウールの入れ方!!   (・_・、)
GW入れ方
(ここまでやんなくていいよ・・・って鎌田先生は云っておられました!  (´o`)ホッ )


後日、今湯原で行っている住宅の断熱改修工事のお話を予定しています。
ご期待を!!



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[ 2010/09/11 15:41 ] 高断熱・高気密 | TB(0) | CM(0)

住宅ローン減税・200年住宅 その7 

前回、長期優良住宅によるローン減税、不動産取得税や固定資産税の減税、そしてローン減税を使わない場合の特別控除の概略についてお知らせしました。

が!

これだけではなかった!!


私は割と情報収集はしている方なのですが、もっとも大きな特典を見逃していました。

長期優良住宅普及促進事業
補助

ハウスメーカー等がコンペ形式で申請し、200万円の補助が出る「モデル事業」はご紹介していましたが、こちらは年間建設戸数50戸以内の、中小の建設業者が長期優良住宅を建設するにあたり、

なんと100万円の補助を出しましょう!!

っていうもの。

長期優良住宅に税金の還元にクラっとしつつ、申請期間1ヶ月程かかるようなので諦めていた、D-HOUSEのお施主さん。

この話をしたところ、ぜひ!!

ってことになり、地鎮祭も済み、着工目前のD-HOUSEでしたが、あわてて長期優良住宅の認定取得へと邁進となった次第。

しかし、しんどいなあ・・・・・・

構造

以前書いた通り、長期優良住宅は性能評価の一部の基準をそのまま適用した基準。
特に構造関係の書類が大変!!

うんざりしつつ、この1週間でようやく書類が整いました。・・・・・ふう、、、

省エネに関しては得意のQPEXでやったんだけど、、、
これって性能表示で認めてくれるのかなあ??
まあ、とりあえず出してみよう!!




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[ 2009/06/27 18:04 ] 長期優良住宅 | TB(0) | CM(0)

エコ住宅 Q1.0 

1月頃だったか、リプランという北海道・東北の住宅雑誌の編集社から案内のメールが届いていました。(登録した覚えはないんだけど、、、?)

眺めていると、私の高断熱・高気密住宅で大いに参考にさせてもらっている新住協(NPO新木造住宅技術研究協議会)が「次世代基準を大きく超える省エネ住宅」を目標にしたQ1.0プロジェクトの内容・実例を本にして出しているとのこと。

Q1.0-2009エコ住宅 Q1.0(キューワン)
2009年版(定価1,200円)

この手の本にしては安かったので、早速送ってもらいました。

読んでいると、技術的なことは昨年発売した2008年版に書いていると、、、

Q1.0-2008エコ住宅 Q1.0(キューワン)
(定価1,000円)

200円安い。仕方ない、、、、こちらも購入。

2年程前だったか、新住協の代表、室蘭工業大学の鎌田教授の講演が岡山であり、「現行の次世代基準の住宅の暖房エネルギーを1/2(本州以南では1/4)で済むようなプロジェクトを考えている」と話されていました。

それがQ1.0プロジェクト
(Qは熱損失係数のことで、「建物内部と外気の差を1℃とした時に、建物内部から外に逃げる時間あたりの熱量を床面積で割った値」。Qの値が小さい程、建物から逃げる熱量が小さい・・・と云うことができます。)

Q値は次世代省エネ基準で、
北海道はⅠ地域:Q=1.6以下
私のいる岡山県はⅢ地域(勝山以北等):Q=2.4以下と、Ⅳ地域(久世以南等):Q=2.7以下
(この線引きがおもしろい、、)
と定められています。

Q1.0(キューワン)プロジェクトは、Q値を、北海道でQ=1.0前後本州はQ=1.2~1.6程度にすることで暖房にかかるエネルギーを1/2~1/4にしようというもの。

そこまでニーズがあるのか?、、、と思っていましたが、この3年間で既に数百棟の実績をつくったとか!
「次世代基準の高断熱・高気密」さえ、なかなか進まない岡山県の設計者としてはそういう実績はうらやましいかぎりですね。

北海道で暖房エネルギーを1/2に、本州以南で1/4と、本州での目標を高くしているのは、元々、次世代基準の温暖地域での基準値が北海道に比べて緩かったことによります。
(温暖地でいきなり高い設定にしても、誰もついてこないと、、、という計らいから、温暖地ではほんとの目標よりも軽い設定になったよう。誘導基準・入門基準・・・って扱いでしょうか)

このため、温暖地域の数値で次世代基準をクリアした住宅を建て、全室暖房をすると、今までよりもかえって暖房エネルギーが増加するという計算結果があるそうです。

ただし、この計算には地域性が含まれていないような気がしています。
先の鎌田教授の講演で
「北海道ではアイスクリームの消費量が夏ではなく、冬にピークになる。なぜなら、高断熱・高気密の住宅が増え、セントラル暖房で家中ガンガン暖め、Tシャツ一枚でアイスクリームを食べるのが一般的になってしまった、、、」
という話をされていました。

この辺りではそこまでは要求されないですよね!
北海道での「寒さ」はガマンできないでしょうが、この辺りでは「元々ガマンしていた寒さ」。
ほんとに寒いところでは、必要暖房エネルギーの計算で、その地域の最低気温と設定室内温度の差を暖房に必要なエネルギーとして、そのまんまの暖房器具を装備するんでしょうね。

上の計算でいくとかなり大きな暖房器具が必要になってきます。
それだけの装備をしておいて、実際には少ししか使いませんでした・・・・・っていうのが理想的だとは思うのですが、、、。
まだまだ予算の中で、高断熱・高気密の”素地”としての「器」を用意するのが精一杯。理想的な暖房器具・容量を(予算的に)確保するのは難しいです!

今の私の高断熱・高気密住宅の設計ではQ1.0仕様には程遠いですが、
・Q値は、その地域の基準よりも一つ上の基準に適合させる。
・暖房器具は今までと同じくらいのコストで、結露をさせない、ほんのりとした暖かさ。(寒さを感じることもある)
・家の中での服装は、外に出る時にコートを羽織るぐらいの服装。(Tシャツは無理です!)
・冷え込む日は、夏用のエアコンで補助暖房をしてもらう。(エアコンは別途なんですが、、、)

ぐらいでしょうか。
今以上の快適性を目指すために、暖房能力を上げるか、断熱の仕様を上げるか。
やっぱり後者ですよね!

安く!快適に!
買った2冊の本を読んで勉強します!

とりあえず、新住協の熱計算プログラムQPEXの最新バージョンを注文しました。
今までの計算をこれでもう一度やり直してみるのも意義があるかも。
カーテンを買い替える時に、最近見つけた、断熱ブラインドなどに交えるだけで、既に建っている住宅でも今以上の高断熱になるでしょうし、それが計算ではっきりと出ればお勧めもできるのではないでしょうか。

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[ 2009/03/08 13:12 ] 高断熱・高気密 | TB(0) | CM(0)
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