先日
Y-HOUSEの竣工写真を掲載しましたが、今日はその竣工写真用の写真器材のご紹介。
建物は完成すれば当然お施主さんに引渡されます。
引渡した後はなかなか気軽に他の方々にお見せできる物ではないですね。
そこで、私たち設計事務所が色々な方々に、私どもの仕事をご紹介できる唯一の手段が竣工写真。
設計者として苦心して完成させた建物の勘所を、ポイントを抑えて、できるだけきれいに撮影し、写真として残しておくことは私たちにとってすごく重要なこと。
できれば建築写真家っていう方に頼むのが一番なんですが、、、
建築写真家の方々の写真は本当にうまくてきれいです!!だだ、上手な写真家にお願いすればそれなりの(かなりの!)費用が、、、、、
設計事務所によっては竣工写真代も工事費に含んでおくところもあります。工事費の調整の中でそのぐらいの金額は「値引き」によって下がったりもするのですが、それでも見積書の中に竣工写真費が入っているって云うことは、そのいくらかはお施主さんのご負担になっているっていうこと。
お施主さんの方からちゃんとした竣工写真のご要望があれば別ですが、通常はそんなご要望はまずないです。
いつもぎりぎりの予算でやってる工事ばかり。竣工写真費までのご負担はかけられません。
で、なんとか自分で撮影するのですが、その時の私の写真器材がこれ。
CONTAX G11994年に京セラから発売された電子式の
レンジファインダー・カメラ。
「
レンジファインダー・カメラ」って云うのは一般的な一眼レフカメラと違い、レンズから入る光とアングルを決める為のファインダーが別々になっているカメラのこと。
M型ライカと同じしくみです。(一眼レフに対して二眼レフ・・・なんて云ったりします)
1994年当時でも、とっくにレンジファインダーの時代は終わっており、京セラがこのカメラを発売した時はかなりの衝撃をもって迎えられました。
当時、偶然カメラ雑誌でこのカメラを見つけ、このカメラで撮った建築写真にずっとあこがれていましたね。
なにがすごいって! 広角で撮った建物の写真に全く歪みがない!!
一眼レフカメラは、レンズから入った光をミラーに反射させてファインダーに届ける必要から、本来ごく短いはずの広角カメラの焦点距離をレンズの組み合わせで無理やり引き延ばしています。
これがレンズ設計の制約になり、広角カメラで歪みの無いレンズをつくるのを非常に難しくしています。
レンジファインダーの場合、ファインダーは別の窓から覗くので、レンズにかける負担がなく、広角での歪みのないレンズ設計を比較的簡単にしています。

メインに利用しているBiogon 2.8/21mm
21mmあればたいていの部屋の撮影が可能
(狭い水廻りとかは、、、ちょっと苦しい)歪みの無いシャープな写りは感動もの!!
(腕はなくともきれいに撮れる?)
21mmはカメラのファインダーが対応していないので、専用のファインダーで。

このファインダーがまたクリアでお気に入り (^_^ )
覗いた途端に、”いい写真が撮れそう”
って思ってしまう!!
(自分の腕を自覚しろよ\(- -;) )建物写真は水平・垂直が重要なので水準器が必須。
外付けのファインダーと水準器を取付ける為のダブルシューアダプターはフォクトレンダー製。
もう発売中止になっていておいそれとは手に入らないのですが、なんとかインターネットで中古カメラの店で売っていたのを発見・即購入。
yahooのオークションではびっくりするような価格で取引されているのですが、”全うな”中古価格で手に入れることができラッキーでした(^_^)
発売当時は趣味製の高い高級カメラ。気軽に買えるカメラではなかったのですが、発売から10年以上経ち、当時の人気はどこへやら・・・・・・・今は中古市場で驚く程安く手に入るカメラになってしまっています
(だから私も買えたたのですが(・・,))2005年に京セラがカメラ事業から撤退し、このG1は2006年に
メーカー修理も打ち切られてしまいました。
今や建築写真家もデジタル一眼レフを使う時代。
レンズの歪みなんてフォトショップでなんとでも補正できる。
撮ってすぐ確認でき、いくらでも気軽に撮れるデジタルが一番!!
結構時代遅れになってしまいましたねえ・・・・・
とはいっても、センサーが35mmフルサイズのデジ一はまだまだ高価。
35mm換算1.6倍程度のAPSサイズだと、評判のいい
シグマの12-24mmレンズでも19-38mmの画角になってしまう!
しかも自分でRAWからの現像までしなきゃなんねえ・・・(べつにJPEGでいいのかもしれないけど)
フィルムカメラって10年経っても価値が変わらないような気がします。部品さえあればしかるべきところにお願いすれば30年経っても直してもらえるでしょう。
デジタルは、、、、、家電製品と同じ用なもの。3年後の価値も怪しいような・・・・
(単なる買えない者のひがみだな、こりゃあ <(_ _)> )
まあ、当分は今の機材で撮り続けるでしょう!
Y-HOUSE夜景
Y-HOUSE 縁側夜景
Y-HOUSE リビング夜景
ちなみに、このCONTAX G1、発売当時からの問題点としてオートフォーカスが合いにくいといった欠点が指摘されていました。後継機のG2で改良されていますが、広角レンズでの建築写真には全く問題無し!
だって広角レンズはピントの合う範囲が前後に非常に長いので、絞りをしぼっておけばピントは手動メモリで適当に、、、、、でOK。(ずぼらな私にぴったり(^_^))
デジタルで建築写真ってことになると、デジ一の他にこんなのも考えられます。
エプソン R-D1(200年発売)
世界初のレンジファインダー式デジタルカメラ。ライカMマウントって云うのが通!
(35mm換算で画角が1.5倍っていうのが残念)
ライカ M8(2006年発売)
なんと、あのライカがデジカメ!
(35mm換算で1.33倍、、、ホロゴン16mmでようやく21mm相当、、もうすこし!)
コシナぐらいがフルサイズセンサーのレンジファインダー・デジタルを安く作ってくれないかなあ!!
なんでそこまでレンジファインダーにこだわるか?
だって、一眼レフじゃ、お気に入りのBiogon 21mmが使えないじゃん!!
(Mマウントのレンジファインダー機ならGレンズのマウント改造で使えるからね)
ところで、ふと気づけば、このブログへの訪問者が延べ2,000人突破!!
1,000人突破をご報告したのがついこの間の2月3日のブログ。
あれから1ヶ月半での2,000人突破は自分でもびっくりです。
皆様に感謝!!( ^ ^)/~~~ お帰りはこちら!(ちょっとUP!)
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